「日本は世界一葬儀費用が高い」という話を聞いたことはありませんか?どうしてこんなに高いのか?
「葬儀費用は、本当はいくらが相場なのか?」「内訳がどうなっているのか?」という声がよく聞かれます。
当然の疑問だと思われます。
葬儀を手配する経験は人生のなかでもなかなかないからです。よく理解していない人がほとんどのはずです。
葬儀の内訳
日本消費者協会が調査した結果によると、葬儀全体にかかる費用は全国平均でおよそ200万円と言われています。
2010年、2017年が以下の通りです。
10年 | 17年 | |
葬儀費用一式 | 1,266,593円 | 1,222,000円 |
飲食接待費用 | 454,716円 | 339,000円 |
寺院の費用 | 514,456円 | 446,000円 |
葬儀費用の合計 | 1,998,861円 | 1,889,000円 |
この7年で10万円位下がっていますが、どの葬儀社の事例を確認してもトータルでこのぐらいの費用、200万円くらいがかかっている葬儀は少なくはありません。
細かく見るとどういったものが考えられるのでしょう?
枕飾り、遺影写真や棺、湯灌・納棺、ドライアイス、寝棺用布団、寝台車料金、立看板や会葬礼状などの費用のほかに、火葬代や火葬場休憩室、火葬式場使用料、霊柩車(れいきゅうしゃ)、マイクロバスやハイヤー料金もかかります。
その他、料理や返礼品などの接待費、さらに僧侶に渡すお布施や、後日発生する四十九日のお布施や香典返しなども葬儀料金として含めて考えておかなくてはなりません。
戒名やお布施などの寺院費用
信士・信女 | 20万~50万円 |
居士・大姉 | 50万~80万円 |
院居士・院大姉 | 100万円~ |
こういった費用を出し惜しむことは故人に対して失礼をして考えられる傾向があります。こういった日本人としての心・精神もが葬儀費用全体を高くしていると考えられるでしょう。
病院から葬儀社を紹介された場合。
上記でも葬儀料金の内訳や「日本は世界一葬儀費用が高い」と言われていることを記載しましたが、こればかりが葬儀費用全体を高くしているとは言えないと思われます。
現在日本人の約8割は病院で亡くなります。
その際、病院から葬儀社を紹介される場合がありますが、そのまま紹介された葬儀社に依頼すると通常の費用よりも高くなると言われています。
もうピンとくると思うのですが、葬儀社が病院に紹介料を支払うからです。上乗せされた分高くなります。
100%確実な情報かと聞かれると絶対とは言い切れないですが、これはよく言われることです。
身内や大切な方が亡くなれたばかりで気が動転しているときですが、上記でも記している通り葬儀費用はお世辞でも安いという費用ではありません。
故人のことを考えた場合質素な葬儀ではどうなの?など思うことがたくさんあると思います。
だからこそ、事前にしっかりと葬儀費用のことをお考えすることを強くおススメします。
遺族が受け取れるお金。
故人が国民健康保険、後期高齢者保険などに加入していた場合、葬儀終了後に申請手続きをすることで、葬祭費の給付金を受け取れる制度があります。
金額は各市区町村によって少し違いますがおよそ3万円~5万円位がほとんどです。
それ以外にも健康保険に加入していた場合、葬儀に携わった扶養家族には一律5万円の埋葬料が受け取れる制度もがあります。
どちらも申請期間は2年間です。忘れず申請しないと受け取れませんので注意が必要です。
葬儀会社を比較する。
どれくらいかかるのか?事前にシミュレーションも必要です。前もって複数の葬儀社に同じ条件で見積りを依頼していても一つの手だと思います。
複数の葬儀社に、同じ条件で見積依頼することが重要です。例えば、「家族葬で参列者15名、葬儀を行う場所は○○斎場」といった感じです。
要望に合った葬儀社を絞り込めたら、見積りの作成を依頼します。この時、複数の葬儀社から見積りを取る理由は、葬儀社ごとに含まれている項目が違うからです。
料理や返礼品などの接待費、会葬返礼品、葬儀執り行う斎場・葬儀場や、火葬を行う火葬式場使用料の使用料が見積りに含まれているかなど、葬儀社によって全然違います。
なかには安く見せたいがため、見積もりに含まない項目を少なくしている葬儀社もあります。
こういったことから実際葬儀が終わったら思った以上に費用がかさんでしまったなどということがおこってしまうのです。
まとめ。
葬儀は非常に費用がかかるというのはわかって頂けたと思います。冒頭でもお伝えしたとおり「日本は世界一葬儀費用が高い」と言われている国です。
一つは日本人の故人を大切にしたいという美しく素敵な精神がそのようにさせていると言われています。
ただ、こういった精神・心を逆に利用されているということも言われています。
諸々のことを考えなければいけません。
上記の費用以外でもお墓の費用、神道の方の葬祭では献花代や諸々のことを考えなければいけません。
心に余裕があるときに色々準備をしておきましょう。